20201116
少しずつ分かってきた。
今まではスニーカーの癖で地面を蹴るようにして歩いていたようだ。
革靴はそんな柔軟性がない。
向こう脛が痛くなる。
足が連動して衝撃が骨に響く。
…紐を緩める。
靴が先に地面に当たり、衝撃を弱めてくれる。
…足を前に出す。
今までは重心より後ろで蹴っていた。
体の芯を起点に足を前に出す。
ぐんと前に進む。
面白い。
俺が変われば、
靴は、前に、前に、と身体を連れて行く。
面白い。面白い。
なるほど、靴に合わせて裾を折ったズボンも、今までの歩き方ではさほど違いを感じなかったが、この歩き方では足元が良く見える。
靴下に気を使うというのは、このためか。
なるほど。
知らぬものを、体験して、知る。
面白いな。
鬼滅の刃の映画を見てきた。
面白いとは思わなかった。
テレビアニメの方でもそう思った。
なのに何故こんなに圧倒されているのか。
言葉が届き、刺さり、胸を打つ。
元気付けられる。
なんなんだ、これは。
誰かが狙って、こうした物語を、こうして届けようとしている。確実に狙っている。
凄まじい奴がいる。すげぇ。
物凄い数の基礎の積み重ねと選択を感じた。
こんなにたくさんの人に届くのは、キャラクターの魅力だけのみならず、家族や受け継がれる意志、生き甲斐とか、普遍的に、むしろ今だからこそ届くように設計されているからだろう。
すごいな。
「己の弱さや不甲斐なさに どれだけ打ちのめされようと 心を燃やせ 歯を食いしばって 前を向け」
「信じると言われたなら それに応えること以外 考えんじゃねぇ!!」
「どんなに惨めでも恥ずかしくても 生きてかなきゃならねえんだぞ」
ふむぅ。
ぬん。